国際

イタリア映画「大人の事情」(原題、赤の他人)

物語の舞台は、月食の夜に開催された幼馴染の男たち4人がパートナーを連れて夕食会を楽しむために集まった友人宅のマンション。 ホスト役は17歳の娘がいる医師の夫とカウンセラーの妻の夫婦、他には義母と同居している倦怠期の夫婦、若い女性と結婚したタク…

鉄腕アトムの時代の終焉

幼い頃、あるいは青春期に影響を受けた物語は社会に出て多くの経験を積んだのちでも、その人の人生の岐路における判断にとても大きな影響を与えるように思える。 僕らが子供だった頃、手塚治虫の鉄腕アトムというアニメを通じて、ウラン、コバルト、という元…

スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか

日本が26%、ドイツ21%、スウェーデン19%、米国15%と二位のイタリア22%を大きく引き離して日本は65歳以上の高齢化率で世界一のようだ。 福祉大国スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45510 というこちらの…

アメリカ、ファースト、と叫ぶ米国大統領

8年前、米国初の黒人大統領誕生の時にはその就任演説を聞いた感動を日記に書き留めていた。昨日のトランプ大統領の演説については何を感じたのだろう?アメリカ、ファースト ルールは2つ、米国産を買う事、米国の労働者に仕事を上げること Bring back, 仕事…

8年前の米国大統領就任とも比較しつつグローバリズムについて

America first ! と主張したトランプ氏が大統領選を勝ち抜き、英国がEUを離脱する事はBrexitと呼ぶらしい。 世界のエリート達はグローバリズムによる平和と経済的発展を理路整然と説明するけど、そんなものは既得権益擁護の嘘っぱちだと感じている人民の声が…

文明の衝突 『The Clash of Civilizations and the Remaking of World Order』

日本人ジャーナリストが誘拐され殺害された中東での事件がきっかけとなって、今、世界でなぜこのようなテロが起き続けているのか? 理解のヒントとなりそうな書『文明の衝突』サミュエル・P・ハンティントンを読んだ。かなりのボリュームがあるので詳細に読…

ボリウッド映画を侮る無かれ

事業計画を終え一息付いた事もあり、この一週間で、つたやでレンタルして借りた映画6本、ロードショー1本と映画ウィークだったこの週 早めに仕事を切り上げ、映画見たり、食事会に招かれたり、とアフターが充実していただけでなく、仕事の方もサンフランシス…

「貝と羊の中国人」、隣国の歴史を大雑把に分かった気になる本

普通選挙の導入に伴い指名委員会による候補者の選別という制度に反対する香港での大規模なデモが報道されている。民主主義を導入せず開発独裁を続ける中国、そんな中国への関心もあって、父が勧めた「貝と羊の中国人」という本を興味深く読んだ。 著者は漢字…

初めての海外渡航

昨晩夜中に帰宅、スーツケースに荷物を詰め、早朝5時に家を立ち、羽田空港から初めての海外渡航、エアバスで北京へと向かった我が息子。僕が初めて海外に行ったのは、まだ子供だった頃、DC-8で親に連れられてのヨーロッパ。当時珍しかった海外赴任、壮行会と…

意図の伝わる外人の相手と、言葉が通じない日本人の相手と

社会人に成り立ての、まだ向上心があった当時、就業後に英語を習いに行った事もあった。最近はすっかり、その場任せで、相手方の外人の優しさに甘えて、間違いだけらけの英語で週に一回のネット会議を凌いでいる。相手は米国人ではあるものの同じ職種だし、…

ジョブズの退任に寄せて

日記のタイトルだけまず決める。さて、何を書くか。アップル大好きな友人は大勢いるし、80年代からアップルと付き合ってきた自分も、その過去を振り返りながら、ジョブズの偉大さを振り返ってみたい。80年代前半、社会人デビューしたての頃、パソコン好きだ…

平成の覇権を握るのはGoogleのように思えて

正力亨の訃報を聞いて、読売新聞中興の祖と呼ばれる、その父正力松太郎の事を思い出した、などとちょっと固い話で書き出してみる。昨日は終戦記念日だったし、戦後の日本について語る上で、正力松太郎という人がTV放送の方式をNTSCと呼ばれるアメリカ方式の…

ムバラク政権崩壊とfacebook

エジプトのムバラク政権が崩壊したという。 政治に疎い自分はコメントできるだけの知見は持たない、ただネットのチカラがデモを呼び、結集した人々の思いが30年の長期政権の終わりにつながったというのが印象的だった。1979年パリに亡命していたいホメイニ…

バス・アーキテクチャの変遷にみるジョブスの物づくりへのこだわり

PCのバス・アーキテクチャの変遷と競争優位:なぜ互換機メーカは、IBM プラットフォームを乗り越えられたのか? http://merc.e.u-tokyo.ac.jp/mmrc/dp/pdf/MMRC163_2007.pdfという論文を読みながら、1980年初期のパソコンの状況を振り返っていた。 あの当時…

国の借金が増えても、なぜか円高の日本

15年ぶりの円高1$=85円と聞いて、ああ確かに15年前に米国に出張した時、COACHでバック買って、ついでに買った皮のキーケースをお土産としてご近所で配ったら好評だったのを思い出した。円高差益分をご近所におすそ分け。今は日本にもあちこちにあるCOACHショ…

「いちばん」、どころか決勝リーグにも出られなくなるかも

自民党の参院選のキャッチフレーズ「モノづくりや治安、教育水準、長寿など、世界に誇れる「いちばん」をたくさん生みだしてきたのです。」モノづくりが一番だったと言ったって、それは円が安かった時代の話。長寿とはいうものの、街で老人の居場所は少ない…

沖縄の米軍基地の事は、いずれ忘れてしまわれるだろうから

先週土曜日にジャーナリストの江川紹子さんと僕と憲法九条についてtwitterでのやりとりがあって、普天間と金(カネ)の責任をとって鳩山首相が辞任。一ヶ月後の参院選では普天間は争点にならないだろうし、(そもそも与野党ともに同じ案だから)、多くの米軍…

核安全保障サミットと普天間と九条

日本国内にある9割の米軍基地があって、島の六分の一が基地だという沖縄県。先週ワシントンの核安全保障サミットに出席してディナーの席で10分しかオバマ大統領と話す時間を割いてもらえなかった鳩山総理。普天間基地の問題を理解する上で憲法9条が日本人…

桜も、散り始めました

花見の季節も来週頭の雨で流され、終わってしまいそうですね 桜吹雪き、舞い散る公園で季節の移り変わりを感じていました。 2月の中頃に西海岸サンノゼから来たお客さんと飲みに行った時に、彼にサンフランシスコのコンファレンスに行ったかって聞いたら、…

キム・ヨナのメダル受賞と民族&国家

バンクーバーオリンピックでキム・ヨナが金メダル受賞のインタビューを流暢な英語で受け答えするのをみながら、なぜ彼女は母国語で話さないのだろう、と少なからず違和感を覚えた。高得点の瞬間も思わず、オーマイガットと言ったというし、幼少の頃から米国…

辺境の地にあって、登るべき坂を探し続ける民、日本人

日本辺境論 (新潮新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/11/16メディア: 新書購入: 29人 クリック: 793回この商品を含むブログ (355件) を見るタイトルからして、梅棹忠夫の『文明の生態史観』で論じられいたテーマ、中華という巨大な文明圏…

鯨刺身とローストビーフ

久しぶりに鯨の刺身を食べながら、他の魚とは違った歯ごたえに舌鼓を打つ。鯨の竜田揚げは小学校給食の定番だったよね、などと語らいながら、飲む。ふぐひれ酒もちょびっと。絶滅が危惧されるからと捕鯨が禁止されたのは20年位前だったかな。その後、鯨の生…

Google日本語入力

これはいいわ昔々使っていたATOKに近い味わいがある日本語変換ソフト。ウィンドウズについているIMEはどうも好きになれず、妙に変換ミスするし、助詞をちゃんと認識しないし、ATOKが無料ダウンロードできたら、どんなにいいか。複数のPCを使うユーザにとって…

「もし日本なかりせば」 マハティール首相

大前研一のドットコム・ショックからhttp://homepage2.nifty.com/hassan/essay-j/mahathir-jp.html より転記「もし日本なかりせば」 原文:Towards a prosperous futureマハティール・モハマド(Mahathir Mohamad, former Prime Minister of Malaysia) (欧州…

昨日の世界まちあるき

イタリアのアマルフィ 13世紀の建物に暮らす人々のくらし 階段の続く急勾配な街 この小さな町がかつては中世の港町として栄えた大きな地図で見る

ハイブリッド電車

ワールドビジネスサテライト090907 リチウムイオン電池を屋根に積みディーゼル(軽油)を動力とするハイブリッド電車が小海線を走っている。世界の中でも高い技術力を持つ日本の製造メーカ。 日立製作所はISOに自社の技術をスタンダードとして盛り込むことで…

GM破綻

「こと遮音にかけてはトヨタは世界でも有数の技術を持っていますから」と『1Q84』の第一章でタクシー運転手に語らしめたトヨタのクラウン・ロイヤルサルーン。「いつかはクラウン」はトヨタのCM。「いつかはキャデラック」は米国人の夢。 先週、そのGMが破綻…

メモリアルデーから思いついた維新の志士たちのこと

おとといの5/25(Mon)は米国ではメモリアルデーと呼ばれる戦没将兵の追悼記念日で祝日だったのだとか。 日本にも8/15には全国戦没者追悼式というのがあるが、これとはちょっと違う。日本は戦争でなくなった人々(軍人、民間人)の追悼だが、米国は戦いで亡く…

もうひとりの村上、春樹氏がエルサレムで演説したわけ

歳も近いし、苗字が同じというだけで対比されるのもなんだけど、昨日の村上龍氏と同世代の村上春樹氏。エルサレム賞受賞にともなうイスラエルでの彼の講演「壁と卵」が、イスラエルによるパレスチナ空爆を非難しているとも取れる内容で、賛否両論話題になっ…

ハリウッドはいつまで世界の中心でいられるのだろう?

気が付いたら三冊目を読み始めていた重松清、こんな小中学生向けの小説を読んでいるためか、このところ思考の低年齢化が自分の中で進んでいる。その影響か、たまにみるTVのニュース番組の志向も変わって、先週見たのが、『NHK週刊こどもニュース』。子供向け…