意図の伝わる外人の相手と、言葉が通じない日本人の相手と

社会人に成り立ての、まだ向上心があった当時、就業後に英語を習いに行った事もあった。最近はすっかり、その場任せで、相手方の外人の優しさに甘えて、間違いだけらけの英語で週に一回のネット会議を凌いでいる。

相手は米国人ではあるものの同じ職種だし、彼らは日本人のなんちゃって英語の読解力が極めて高いので、細かな数値はメールでやりとするとして、会話はなんとなく通じている。

ここ数カ月の仕事は同じ社内とはいえ、職種の違う人達とチームを組んで一つのプロジェクトに取り組む事となった。同じ日本人同士なのに、言葉が通じない(汗)。

打ち合わせの度に、この用語はこういう意味ですよね、とか、これこれの情報が無いとこちらの業務が滞りますよとか、相手にも随分と迷惑をかけてしまっている気がするし、こちらも戸惑いが多く、けっこうストレスフルである。

そろそろ、みんなで飲みにいきませんか?
という事をマネージャ同士では話を始めていて、やはり潤滑油はアルコールだ。

言葉が片言でも意図は伝わる外人の相手と同じ言葉を使っているのに理解の仕方が異なる日本人同士と。仕事って、日々コミュニケーションの積み重ね。

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二つ月前に読んだ、マイクロソフト元社長、成毛眞著『日本人の9割に英語はいらない』。

英語を勉強しにいく時間があったら、本を読みなさい、仕事を覚えなさい、というのがこの本の主張。

社会人となった娘にはTOEICの点を上げるより、ゴルフの腕の上達を勧めたと成毛氏。
ゴルフのできる女性は、珍しいし、ゴルフができるという事でコンペに誘われ、人脈が広がる、その方が社会に出て、仕事にはずっと役に立つよ、との事。

留学経験のあるトヨタ自動車の社長が、ブレーキの不良が事故の原因とされ議会に喚問を受けた時、通訳をきちんと付けたように、日本人がどんなに英語を勉強したところで、正確に英語で意見を述べるのはとても難しい。
あのイチローでさえ、インタビューには通訳を介してコメントをするという。

英語は備えて学ぶものでは無い、必要に迫られて実戦で学ぶ、それでよいと著者はいう。

インド人にとって、大学で授業が日本語でなされているというのは驚きだ、という一節が印象に残った。植民地だったインドでは、大学の授業は英語、英語でしか教えられないので、欧米の真似しかできない、そのことにインドのエリート達は危機感を持っているのだとか。

明治維新以降、諭吉や漱石達のおかげで多くの英語が日本語に置き換えられた。
政治、経済、文学、欧米の先進的な技術を取り入れながら日本独自の文化を残しえた先人の苦労を思う。

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それにしても、仕事が一区切りしたら、あれしよう、これもしようとか、思っているのにちっともひと段落しない。四六時中メール読んだり、休日も出勤したりと、コンビニの店長みないなものだ。

それでも、ぽっと空いた隙間で前日に約束をして、人とお会いして、リフレッシュさせていただいている。
「明日空いてる?」というお誘いには返事がしやすい(笑)

仕事を離れて過ごす時間、大切にしたい

この週末は、少しゆったりできそうな気がしてる