平成の覇権を握るのはGoogleのように思えて

正力亨の訃報を聞いて、読売新聞中興の祖と呼ばれる、その父正力松太郎の事を思い出した、などとちょっと固い話で書き出してみる。

昨日は終戦記念日だったし、戦後の日本について語る上で、正力松太郎という人がTV放送の方式をNTSCと呼ばれるアメリカ方式の採用に尽力したという話は記憶にとどめておいても良さそうだ。サマンサの夫はダーリンで、ダーリンというのは夫に対する愛称ではなくて、ほんとは良雄さんみたいなただの人名なのだとか。でも、あのTV番組「奥様は魔女」の米国の住宅は60年代の日本人にとってはまぶしく憧れだったし、広告代理店というなんだかよく分からないけどかっこよさげな仕事があるのを知ったのもあのドラマを通じてだった。
そして、そんな風にアメリカはいい国だぞ、と洗脳するためには同じ放送方式を採用して、アメリカのTV番組を直輸入できる仕掛けが必要だったんだろう。

最近どこぞの、カミサンに比べて知名度の低い芸能人が韓流ブームはフジテレビがしかけただのなんのとつぶやいて、その後ブログで詫びをいれたとか。メディアが洗脳に一役買うのは認めるが、あのドタバタはなんだったのか。ただネットに書き込んで、ネットで詫びて、今風ともいえるが、なんのインパクトもなく、きっと速やかに忘れ去られるのだろう。

話戻して正力氏、彼は石油に頼らないエネルギー確保のために原発導入に積極的だったそうな。ABCD包囲網と呼ばれたエネルギー資源輸入封鎖が日本の戦争突入につながった事を思えば、それもやむなし、だろう。田中角栄はアラブから直接石油を輸入した事で、米国の不評を買い、ロッキード事件により失脚したとの説もあるし。今も昔もエネルギー政策は重要な政策課題、再生エネルギー、ほんとに大丈夫なんだろうか、ねぇ菅さん?

エネルギーやメディアを抑えておくことが覇権を握る鍵だった昭和の時代。
さて、今ならなんなんなのか?

1兆円もの投資でGoogleモトローラを買ったとか。
AndroidのアカウントのデファクトGmailとなった今、あえて携帯端末作ってるハードウエアメーカを手中に収めて何をするつもりかと思ったら、どうもモトローラが持つパテントがGoogleにとっては必須らしい。きっとパテント精査してけりをつけたら、また別の会社に売っぱらちゃうつもりなのだろう。ハードとソフトの垂直統合型のアップルの後をGoogleが追う、それはきっと無いと思う。

そのアップルだが、先週ドル安で株価が下がった時に、時価総額エクソンを抜いて世界一になったのだとか。今は$400の株価のアップル。HDD無しのMac Book Airの起動はたしかに素晴らしいし、iPhoneはいけてるし、秋にはiCloudだってホームページにも出してるし、なにかやってくれそうなワクワク感のある会社。
アップルの株価が上がれば、アメリカの投資家が儲かるんだろうけど、だからって、アップル褒めたら国賊だ、なんていう輩はいない。韓流ブームだろうとアップルだろうと、いいものはいい。

アップルは赤字国債発行している米国政府よりお金持ちだというし、政府は国にどまるが、企業は国境を超える。iPhoneiPadも製造されているのは台湾企業の中国工場ホンハイだったりするし、こんだけ経済が絡みあってたら、戦争なんて起きそうもない。でも、航空母艦を今から持ちたがる中国という国は摩訶不思議。

埋めた電車掘り出したり、人の住んでるマンションの屋根をかすめながら高速鉄道用高架を作ったり、1万人のデモがあると化学工場の操業を止めさせたり、対応が早いというか、なんというか。

という風に世界では様々の出来事が繋がりあっているのに、うちのとこの政府ときたら、思いつきのようなエネルギー政策打ち出すし、マスコミはどってことない失言で挙げ足取る事ばかりして、政治家のやっている事とかちっとも取り上げないし。

どうも、いつまでも世界から取り残されている感のある母国(?)日本。