スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか

日本が26%、ドイツ21%、スウェーデン19%、米国15%と二位のイタリア22%を大きく引き離して日本は65歳以上の高齢化率で世界一のようだ。

福祉大国スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45510
というこちらの記事によると

・介護サービス付き特別住宅の老人は単独での外出が認められている。
・子供等親族と暮らす老人は少数4%(日本は44%)で9割は自宅暮らし
・胃ろうや無理な食事介助等行わず自然な形での看取りが一般的
・日本では介護施設で病状が悪化すると病院での延命措置が取られるがスウェーデンでは原則的に同じ施設で亡くなる

また、これら福祉政策を遂行するための財源は
・消費税25%、相続税はなし
・国民負担率(所得に対する社会保障費と税金の割合)は59%(日本43%)
・議員は兼業
・死んだら共同墓地ミンネスルンドと呼ばれる森のなかでの散骨

等という事が書かれていた

高齢化社会を迎えた日本が直面する問題というのは、国民の死生観、家族観、共同体との関わり方、等、ずいぶんと多岐に渡る課題を解決しなくちゃならないんだなという事をこの記事を読んで思う。

ある中小事業体で面接官を担当した友人は、50歳以上の中高年を採用するにあたって気になるのは親の介護の有無だと言っていた。たしかに、その年代だと親も80歳を超えていて同居の親の介護がきっかけで突然退職される事も多く、プライベートな事ではあるけど問わずにはいられないとの事。

介護離職ゼロと政府は言っていて、親と同居する老人が44%も居る日本では、働く子供にとっては親の事をないがしろには出来ない。

進んだ医療が人の終末の選択を本人ではなく家族に与える事で、残された家族にとっても問題を難しくしているのだろうか。

人は必ず死ぬという事を老人本人がどう受け入れるのか
地方に行けば、墓はどうするのか?とか
遺産は誰が受け取るのか?とか
親の介護をしなかったから遺産はわけないとか

漱石の「こころ」に書かれていたように、遺産相続を巡る争いは明治の昔から存在する

自分の爺さん達は60代で亡くなっていたけど、あの頃の常識(親の面倒は長男がみる等)を今の時代にそのまま当てはめようとしても様々軋轢をうむだろう

スウェーデンと同じ施策はとても取れないと思うけど、昔と同じようにはいかないようね、日本は。

という事を思った記事でした