平和な今のままがいいのだけど… 「東京プリズン(赤坂 真理著)」

今年は戦後70年、国会では安保関連条約が審議され、集団的安全保障という聞き慣れる言葉が話題になっている 赤坂真理という同世代の作家の紙面に載ってたコメントに興味を覚え、彼女の著書「東京プリズン」を読んでみた 学校で教わる日本史がなぜ近現代史の…

ハイスピードカメラで浮かび上がる日常の物語

写真家、Adam Magyar氏の作品、ハイスピードカメラがとらえた新宿駅で電車を待つ人の彫像 https://vimeo.com/77489382 この映像を見て、何を感じますか? 上京して始めて山手線に乗った時、向かい合う乗客が視線が重ならぬよう気を配りつつ、一定の距離感を…

人は人生の終わりを覚悟した時何を思うのか

心臓の弁を交換するという大手術を受けると父が覚悟を決め家族として立ち会うため仕事を休み、母と妹と共に7時間にわたる手術の経緯を見守った。 術後ICUでの管が刺さり髪の乱れたその姿は言葉にならぬほど衝撃的、このまま麻酔から覚めなかったどうしよう、…

「恩納村のシーサイドドライブイン」ドキュメント72時間より

金曜日の夜に家にいると見てしまうNHKのドキュメンタリー番組「72時間」 ある特定の街のスポットに集う人々を72時間撮り続けてインタビューする、ただそれだけの番組なのだが、事実は小説よりも奇なり、ということわざの通り、街の人々のインタビューから浮…

役職定年と社会人デビュー

50過ぎた僕らの年代だと、役職定年を迎え、会社人生の終わりがうっすらと見えてきたり、子供が巣立ち始め、かたや年老いた親の介護が切実な状況になったりと、思秋期とでも呼ぶべき時期を迎える友人がちらりほらり 子が社会人としてデビューするのは嬉しい半…

ランチを共にするのは普段は同じ職場の同僚。

先週ふと交わされる会話を傍から観察してみたくなって、聞き役に回って会話に加わる頻度を下げてみた。 仕事で繋がっている男同士の会話は、効率が正義で、話題が食堂のご飯の炊き方であるにせよ、政治経済であるにせよ、その底流にはいかに上手く仕事を進ま…

『日本人を考える』民俗学と呼ばれるエッセイ

文明の衝突の中で、日本文明が世界の中で八大文明のひとつにカウントされていた事に刺激を受け、日本の文化について考えてみたくなった 宮本常一という民俗学者の著書を二冊ほど読んだので、その読後感想文をまとめておきたい 『日本人を考える』 『なつかし…

内田樹著『街場の共同体論』

文明の衝突は読み応えのあるボリュームだったので、少し肩の力を抜きたくて内田樹著『街場の共同体論』 内田氏が一貫して主張しているのは、アングロサクソン的な信賞必罰に頼った社会は住みにくいから、昭和の時代の隣近所が関わりあって、困り事を片付けて…

文明の衝突 『The Clash of Civilizations and the Remaking of World Order』

日本人ジャーナリストが誘拐され殺害された中東での事件がきっかけとなって、今、世界でなぜこのようなテロが起き続けているのか? 理解のヒントとなりそうな書『文明の衝突』サミュエル・P・ハンティントンを読んだ。かなりのボリュームがあるので詳細に読…

ボリウッド映画を侮る無かれ

事業計画を終え一息付いた事もあり、この一週間で、つたやでレンタルして借りた映画6本、ロードショー1本と映画ウィークだったこの週 早めに仕事を切り上げ、映画見たり、食事会に招かれたり、とアフターが充実していただけでなく、仕事の方もサンフランシス…

映画『そして父になる』鑑賞録

セレブなタワマンで暮らす子育てを母親任せにしている仕事人間の一流企業のリーマンが子の取り違え事件と研究所への左遷をきっかけに子供との交流に目覚める話 地元の外国人が電球を買い求めに来る、昼間子供の玩具を直す余裕もある、そんな寂れた田舎の電器…

スマートTVとは何か?

インターネットに繋がってyoutubeが見られる、とそんな程度の物では無さそうだ 視聴者の立場からすると、好きなコンテンツ(映画、ドラマ)が好きな時に見られる。BDレコーダのようなストレージ(記録装置)を家に置く必要はなく、ある程度のお金を払って(コ…

資本主義もひとつの洗脳と言えるのではないか?

いま生きる「資本論」佐藤優著 を読んだ 中国では政治家や官僚が私腹を肥やし、いづれ国を捨てる日に備え米国に家族を移住させたりしているという。それに比べてニッポンは?と、あたかも清廉さの違いがその国民性の相違にあるとでも言いたげな本が書店に並…

朝日新聞と産経新聞の通勤途上読み比べ

通勤時間が片道100分もかかるので、昔は一日往復している時間で文庫本一冊読み終えることもあった スマートフォンを使うようになってから、ついつい、電車内でもあっち行ったりこっち行ったりとネットサーフで時間を費やすようになってしまった 最近始めて面…

日銀の金融緩和策

日銀の国債保有201兆円、年間の増加額80兆円(+30兆円)。長期国債買い入れの平均残存期間を7〜10年(+3年)、ETF、J-REITの買い入れ3倍、というのが昨日の日銀の金融緩和の内容

ネットの時代、量販店は要らないか?

ベットルームで使っていた『エアボード』が壊れてテレビが見れなくなってしまった。 10年以上前に、14インチのディスプレイ、タッチパネル、WiFi、インターネット(ダイヤルアップ)、チューナ(アナログ放送)が付いて20万円と高かったけど、外付け地デジチ…

アベクロノミクス

10/29http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20141029_103012.html130兆円の公的年金保有するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が株式での運用比率を13%から20%に。 先進諸国での給付水準 年金/生涯所得 米国70 デンマーク80 日本30

インターネット時代の恋愛事情

インターネットの技術が米国の軍事技術が元になっているというのは知る人ぞ知る逸話。米国本土が戦場になってニューヨークからロサンジェルスへの通信経路が途絶えた時、今ある経路が失せたらば自動的に別の経路に切り替えて情報を送りましょうと。 そういう…

ノーベル章受賞と剽窃に揺れる日本の大学と

先週10/7にノーベル物理学賞を3人(?)の日本人が受賞とのニュース ?を付けたのは中村修二さんは米国の市民権を取っているから 彼が市民権を取ったのは研究のために軍の予算を確保したかったから、との事 もしこの受賞が中村さん一人だったら、日本の企業や大…

「貝と羊の中国人」、隣国の歴史を大雑把に分かった気になる本

普通選挙の導入に伴い指名委員会による候補者の選別という制度に反対する香港での大規模なデモが報道されている。民主主義を導入せず開発独裁を続ける中国、そんな中国への関心もあって、父が勧めた「貝と羊の中国人」という本を興味深く読んだ。 著者は漢字…

当座預金 日銀

日銀当座預金は大きく膨らんでいます。日銀の予測によれば、今年末には175兆円に上るという衝撃的な数字日銀はとりあえずどんどんと国債を買い続けていて、銀行に渡したお金が当座預金に溜まっているのですhttp://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20140903_…

家、家庭、家族 House, Home, Family

ドラマ「昼顔」を見てみた。終わってしまった話はウエブであらすじをおって。 第一話のつかみが秀逸だ 放火で燃えた家、新築に越してきたセレブ夫婦 それを見て、自宅が燃えても悲しくはないかもとつぶやく主演の上戸彩 家という箱物と家族という繋がり 家(…

拝啓 十五の君へ

昔の自分について何か話をしてね、と頼まれ、高校時代の日記を引っ張りだして読んでいた。自分がどう思ったとか、自分がどう感じたとか、自分を中心とした日記は人に読ませるほどの内容ではないけれど、あの当時の記憶をたどることができて面白い。 規則にう…

『2つ目の窓』、その意味はまだ分からない

グローバリズムという大きな荒波が世界を覆い尽くして、ドメスティックなインフラ系の会社なら逃れられえても、大企業のみならず中小企業だって、世界と繋がって仕事せざるを得ない日本になってしまった サンノゼからの鶴の一声に振り回され、全ての物がイン…

「卵と壁」をキーワードにして読み返す「ノルウェイの森」

「ノルウェイの森」が出版されたあの頃、その面白さに同意してもらえる友人が周りに誰もいなくて、当時付き合っていた、というか、今のかみさんも、あんな暗い小説読むきにならないと受け入れてもらえなかった たしかに若いのに自死したりとか精神病院での生…

 国債 年金

http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20140709_103012.html 日銀保有の国本国債、前年比6割増の200兆円。物価動向に関わらず公的年金の給付水準を毎年度抑制する仕組みを2015年度に導入する方針を固めた。2004年の年金制度改革で導入したマクロ経済スラ…

「原稿用紙10枚を書く力」

中学生の頃、生活記録という名の日記を毎日学校に提出する事になっていて、今思うと大変な作業だったんだろうなと思うけど、担任教師は全員になにがしかのコメントを書き添えて日記を生徒に戻していた あの頃の日記を付けるという習慣が、今、こうして文章を…

仕事を離れてサードプレイス

仕事って何? という答えは、働いて報酬をえる事、というのが普通なのだと思う だから報酬の得られない家事とかボランティアは仕事じゃないよねと言う事になりそうだ 多くの男達は、結婚して家庭を持つ、という事に対して仕事を離れた場所を確保したい、息抜…

なかなか上達はしないけど、料理そのものは面白い

昨晩NHKで放映されたドラマ「55歳からのハローライフ」、原作は村上龍 同じ村上でも春樹の恋愛物とは異なり、社会派の小説家とも言え、世代間の生き様の違いをテーマとした小説が多い 彼の小説の中で印象に残る一冊を上げるとすれば、「希望の国のエクソダス…

mixi、facebook、今はLINE

このところLINEが話題に事欠かない 通信キャリアはLINEに屈したのか 「死んだふり」して“土管”は巻き返す? http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140605/266227/ スマホにLINEをプリインストールして売り出すスペインのキャリア、テレフォニカ…