なかなか上達はしないけど、料理そのものは面白い
昨晩NHKで放映されたドラマ「55歳からのハローライフ」、原作は村上龍
同じ村上でも春樹の恋愛物とは異なり、社会派の小説家とも言え、世代間の生き様の違いをテーマとした小説が多い
彼の小説の中で印象に残る一冊を上げるとすれば、「希望の国のエクソダス」不登校の中学生達がネットの力で団結して、老人大国日本人愛想を尽かして独立国家を作る。
やや記憶が定かではないが、読んでいてぐいぐいと引き込まれた覚えがある
さてこのドラマだが、リリー・フランキー扮する早期退職した昔気質の営業マン。退職で得た加算金でキャンピングカーを買って、風景画を描くのが趣味の妻と二人で日本各地を旅しようと彼は提案する。だが、妻の反対に会い、車を諦め再就職先を探し始め、なかなか決まらず、子供達からも、きっと大丈夫、見つかるから、と励まされる始末。
働き詰めで会社に人生を捧げ、定年後家族との時間を取り戻そうとしても、時すでに遅し、というのはよくある話
最近、家にいるときには台所に立つ機会が増えてきた。料理の心得なんてほとんど無いし、一人暮らしだって、一年もやった事が無いので、いまだに慣れるに至らない
ランチとディナー作って、掃除だ、洗濯だ、宅急便だ、回覧板だ、駅まで送迎だ、なんてやっていると気がつけば夕方。これに加えて子育てまでこなしてしまうのだから、世の母親達って、ホント大変だと思う
これに加え、住宅選びや子供の教育、姑や姑の世話、ご近所のお付き合い、等など、不在がちな夫を支える妻の役割は際限がない
そんな家事を一手に引き受けて来たのだから、定年後は、私の時間を取り戻させてね、と思うのは当然だ
この村上龍のドラマ、昨晩は1話目で、まだ4話あるらしい
まぁ、40代のマイミクさん達にとっては先の話だし、ひとごとなんだろうけど、村上龍が鋭く世相を観察して、その洞察から得られた物語。TVドラマというわかりやすい形で触れるのにはいいと思う
それにしても、リリー・フランキーさんって、ゆるくいいんだよな〜
働きモードをオフして、彼のようにゆるく歩いていたいと思う今日このごろ。
そのためには、旨いと思える料理を自分で作れるようになっておきたいと思うのであった。最近ようやく焦がさずにすむようになったのは、ちょっとした進歩(笑)