役職定年と社会人デビュー

50過ぎた僕らの年代だと、役職定年を迎え、会社人生の終わりがうっすらと見えてきたり、子供が巣立ち始め、かたや年老いた親の介護が切実な状況になったりと、思秋期とでも呼ぶべき時期を迎える友人がちらりほらり

子が社会人としてデビューするのは嬉しい半面、未来が開けた若人と自分を比べ、どこか取り残された気持ちにもなるもの。教育費の負担が減り金銭的には楽になっても、自分の果たしてきた役割がひとつ失われた、そんな気持ちなのかも知れない。

ツールでのスケジュール管理が行き渡った弊社
他人の個々のスケジュールの案件は見えないものの、どの時間帯が予定で埋まっているのかは傍からも分かる仕組みになっている。

空き時間を確保し打合せの予定を組むための便利な仕組みなのだが、30分刻みで埋まっていたある管理職の予定が5月からはすき間だらけ。役職定年のもたらす悲哀をそこに読み取るのは考え過ぎか

いつ食べたのか?今自分はどこに住まうべきなのか?
認知症になってしまうと、そんな当たり前の事すら分からなくなり、本人は苛立ち、周囲にも辛くあたってしまうらしい。家族の一員として、大切な人が壊れてしまう。こんな悲しい事があるだろうか。

4月は様々な人生の始まりのはずなのに、一段、階段を降りている生き方をしている人がいる事も心に留めておきたい

五月晴れの春なのに、思秋期(笑)