「原稿用紙10枚を書く力」

中学生の頃、生活記録という名の日記を毎日学校に提出する事になっていて、今思うと大変な作業だったんだろうなと思うけど、担任教師は全員になにがしかのコメントを書き添えて日記を生徒に戻していた

あの頃の日記を付けるという習慣が、今、こうして文章を書き上がる上でとても役立っているのだなとしみじみ思う

書き出しはいつもプライベートな身近なネタ
その週に気になった事を振り返って、頭に浮かんだ事をまずは書いてみる

プライベートな話というのは、一緒に体験した人達(遊びにいったり、食べにいったり)にとっては面白い話なのだけれど、その場にいなかった他の人達にとってはやや退屈

だから、プライベートな話と関連しそうなパブリックなネタを探してきて、話の方向を少し変えてみる。先週の日記では「サードプレイス」というフレーズがそれ

書き始めに何を書こうという構想はゼロ
日記のタイトルも全文を書き終えてから、まとめると、こんな題名。と、そんな感じで書いている

文章を書く上で参考になった本を挙げておきたい


「原稿用紙10枚を書く力」
齋藤孝

この本から印象に残った文を並べると

・書くことはパブリックな行為である
・書くことの基本的な機能は体験の意味経験の意味をあきらかにする事である

・主張内容とは書く人の新たな気付き
・書くという行為はそのまま放っておけばエントロピーが増大していき ますます退屈で無意味は世界になる日常の中に意味という構築物を打ち立てていく作業なのだ

・「書く」とは、書いた人間を個人的にはまったく知らない多くの人達に内容が正しく伝わるということである
・大事なのは書くときに プライベートモードとパブリック(公共)なモードを自由に往復できるようにトレーニングすることだ
・面白い話をする人は、普通ならむすびつきそうもない以外な事を結びつけて聴く人に ああそうなのか という気付きの喜びを与える
・書いているいるうちに、そのつながりのラインが明確になっていく

・書くという行為は、自分を支える行為としてはとても強いものである。それによって、自己確認をして、自分を肯定する力が湧いていくる。

以上、本書より抜粋

著者の齋藤先生いわく、書く事はトレーニングだという
質よりまずは量、原稿用紙10枚を書く事を続けよ

さすがに10枚分の文章を書いて、読み手を飽きさせないのは、かなりハードルが高い。せいぜいこの日記に書いた文字数程度、原稿用紙にして三枚くらいが限度

天声人語は600字、この文字数をひとつの目安にして書き続けるのが良さそうだ