小室直樹

働かずにいるのは、なんだか落ち着かないです、っていうから

先回このブログで紹介した小室先生の動画の中で、「欧米人だったら、窓際族になったら喜んじゃうのに、日本人は逆に悲しんでしまうのは、不思議ですね」というコメントが心にひっかかっていて。アダムとイブが神様のいいつけを守らずに禁断の実を口にして、…

空気読めよの日本教 小室さんの動画、哲哉じゃなくて直樹だよ編集する全体に公開

一昨年の憲法記念日から書き続けた 『痛快!憲法学』の著者 小室直樹先生 その肉声を初めて耳にした。宗教無しで国家は成立しない、そんな世界の常識に反した日本という国の中で、なぜ日本人はこれといった規範もないのに働き者なのか。そこには日本教という…

書評 『痛快!憲法学』 最終章

/// 憲法学 「第十三章 憲法はよみがえるか」 より > 7/30からの続き あらすじ ・ 戦前日本のデモクラシーは軍部の台頭で滅んだが、戦後は軍部に替わり官僚が独裁者となった。バブル経済をつぶすため、法律にも基づかない「総量規制」という大蔵エリートの通…

/// 痛快!憲法学 「第十二章 角栄死して、憲法も死んだ 」 より

7/20からの続き安倍首相の思惑とは異なり、憲法改正が争点となる事は無く、参議院選挙は自民党の惨敗で終わった。憲法改正がテーマとなっていれば、5月連休から書き始めたこの『痛快!憲法学』も少しは何かの役に立ったのかも知れない。残り二章、早々に書…

/// 痛快!憲法学 「第十一章 天皇教の原理 大日本帝国憲法を研究する」 より

7/15からの続きさて、民主主義と資本主義とが実現するためには、キリスト教の予定説から導き出される、神の前では人は平等であるというエートスが欠かせないというのが、今までの章に書かれていたこと。 鎖国により長い間中世のままだった日本を、西洋諸国に…

/// 痛快!憲法学 「第九章 平和主義者が戦争を作る」 より

6/26からの続き この章に書かれている事 戦争放棄をうたう憲法九条があったから日本は平和になったと考える人は多い、だが、歴史を振り返ると不戦条約が、第二次世界大戦でヒトラーの進撃を許し戦火の拡大を招いたという。 あらすじ ☆ 第一次世界大戦の反省…

/// 痛快!憲法学 「第十章 ヒトラーとケインズが二十世紀を変えた」 より

7/15からの続き この章に書かれていること 参議院選が始まって、民主党は議会制民主主義による二大政党制を実現すべきと訴える。資本家対労働者という対立は既に遠い過去のもの、今二つの政党を特徴付けるとしたら「大きな政府」と「小さな政府」とどちらを…

/// 痛快!憲法学 第8章 「憲法の敵はここにいる」 より

6/14からの続き☆ 民主主義と呼ばないわけは? ギリシア時代のプラトンとアリストテレスの作ったスコラ哲学でも指摘されているように民主主義は衆愚政治に陥るので最悪の政治だと長いことヨーロッパでは考えられていて、独立戦争後のアメリカでさえ、民主主義…

/// 痛快!憲法学 第7章 「民主主義のルール」とは何か より

6/5からの続き☆ イギリス議会政治の基本ルールを確立した政治家 ディズレイ−リ 「公約を破ったら下野すべし」 言語も宗教も異なるアイルランドをイギリス人は16世紀ごろから侵略、19世紀中頃にアイルランドで馬鈴薯病が発生し数十万人の餓死者が出ました。生…

/// 痛快!憲法学 「第六章 始めに契約ありき」 より

5/30からの続き☆ 人民になぜ革命(国家をひっくり返す)を起す権利があるのか?伝統主義的社会をひっくり返した中世ヨーロッパの革命後の社会に大きな影響を与えたのがジョン・ロックの「社会契約説」でした。 予定説 と社会契約説から生まれたのが、近代民…

/// 痛快!憲法学 「第五章 民主主義と資本主義は双子だった」 より

5/22からの続き第五章 民主主義と資本主義は双子だった☆ 予定説が生んだ民主主義 近代民主主義は仏教からも儒教からも生まれなかったのに、キリスト教から生まれたのには必然性がある。予定説の信者にとって、王様も農奴も神様の目からみたら大きな違いは無…

/// 痛快!憲法学 「第四章 民主主義は神様が作った」 より

第四章 民主主義は神様が作った貨幣経済の興隆という時代の流れの中で、貴族は没落し、王権が巨大になっていった。(絶対君主時代)。絶対王権を近代デモクラシーの国に変えたのはキリスト教。当時腐敗していたローマ教会に批判の声を上げたのがマルティン・…

民主主義がまだ無い時代に議会と憲法は既にあったらしい

中学の公民の時に三権分立を教わって以来、議会と憲法と民主主義とはセットだと思っていた。でも、憲法と議会は民主主義が生まれる前からあったので本質的に無関係らしい。/// 憲法学 「第三章 全ては議会から始まった」 より > 契約で結ばれる国王と封建領…

今日は憲法記念日の二日後

憲法記念日の朝刊は護憲改憲いつもの論調で、今年はそれに加えて憲法改正の手続きについての議論が加わっていた。そもそも憲法ってどうしてあるの? という素朴な疑問を感じて、調べてみた。 法律が誰のためのものかという事を明確にするには、「その法を違…

硫黄島での日本軍の勇猛な戦いが戦後の日本の経済的発展の礎となった主張する小室直樹の書。

最近ハリウッドで映画化されて、太平洋戦争末期の硫黄島での戦いが一般にも知られるようになった。面積20平方キロの小さな島で日本兵2万人と数千人の米兵がこの島での一ヶ月の戦いで命を落とした。中学の授業では、勝ち目の無い戦で多くの犠牲が出た悲惨な…