/// 痛快!憲法学 「第四章 民主主義は神様が作った」 より

第四章 民主主義は神様が作った

貨幣経済の興隆という時代の流れの中で、貴族は没落し、王権が巨大になっていった。(絶対君主時代)。絶対王権を近代デモクラシーの国に変えたのはキリスト教

当時腐敗していたローマ教会に批判の声を上げたのがマルティン・ルター宗教改革1517年)で、彼の教えを信じるのがプロテスタント(原点回帰運動)。
世界史を変えたのは聖書を徹底して研究し、予定説を唱えたジャン・カルバン。

☆ さてその予定説とは何か?

仏教は法前仏後といい、その論理は因果律(原因があるから結果がある)にある。全ての苦しみには原因があって、これをダルマという。これが釈迦の悟り。

キリスト教は神前法後。神は全知全能にして絶対。 人間は二度死ぬ事になっていて、最初は肉体の死、そして最後の審判。これが本物の死、全ての終わりだからそこから先はなにもない。
最後の審判において救済された者は神の国で永遠に生きる事ができる。

☆ 救われるのはだれか?

信仰心が厚いから善行を行ったからその人が救われるわけではない。全ては神が決めている事であり、人の行いによって神の判断が変わってしまっては神が絶対ではなくなってしまう。どんな人間が救われるかは誰にもわからない。なぜなら、神様の判断基準は人間にはわからないから。

全てはあらかじめきまっている事というのが予定説。

どれだけ信仰心を募らせても、はたして救われるかどうかはわからない。わからないからこそ一所懸命信仰する事になる。

予定説が近代民主主義と近代資本主義を産む土壌になった。

キリスト教があったから、民主主義が生まれたというのがこの本での主張。
話は第五章に続く。。。