仏教はいずこに、オバマ演説

キリスト教イスラム教、ユダヤ教ヒンズー教、無心論者、
これら宗教の違いを乗り越えた多様性こそアメリカの強みとオバマは演説した

仏教が抜けてる、なんでだろう?
今読んでいる『図解ガイド「世界の三大宗教」重要ポイント83』によれば、ヒンズー教よりは少ないが、ユダヤ教よりは信者の数は多いはずで、それはひとつには宗派の違いによる戦争を起こしてこなかった仏教徒アメリカ人にとっては存在感が薄いからか。

十字軍、欧州での宗教戦争、などキリスト教イスラム教と関係した戦争が過去にあったし、イラクの戦争だって、十字軍以来の対立に根ざしていると考えることもできる。両宗教はともに信仰により最終的には死後の楽園あるいは緑園に行くことが教えになっているのに対して、仏教が教えるのは輪廻転生。天国に行っても生まれ変わって、また戻ってくるということ。そして悪魔(サターン)を打ち砕けと教えているのも両宗教の特徴。

仏教が緑豊かなアジアで生まれたのに対して、砂漠のような厳しい自然の中で生まれたキリスト教イスラム教、だから死後に楽園で永遠の命を得るという教義になったのだろうか。

アメリカという大陸に最初に渡ったのが仏教徒だったら、アメリカの現在の発展はあっただろうか。というか、そもそも仏教の考え方には、新しい大陸に渡って国を作り上げようというモチベーションは無いんじゃなかろうか。タイのような優しい人の多い仏教国の人達をみていると、とても人と競って未開の地を開拓しようというフロンティアスピリッツがあるようにはみえない。

そう考えると、アメリカという国を作り上げた原動力はやはりキリスト教なのだろう。イスラム帝国の拡大はトルコで終ってしまったが、もしそれが西進してイタリア、スペインもイスラム圏になっていたとしたら、大西洋を越えて、アメリカ合衆国イスラム合衆国になっていたのかも知れない。

政教分離という言葉が憲法にあるためか、なぜか宗教を毛嫌いする人が多い日本、でも、宗教を知らずして世界の歴史を理解することはできそうもない。