トヨタの新社長とアメリカの新大統領

トヨタの新しい社長が創業の豊田家から出ることが内定したとかで、創業者の孫豊田章男氏がTVで挨拶。しかし、原稿の棒読みで、ライセンス持ってるほどの車好きという事と、品の良さは伝わってきたものの、売り上げが4割も前年度比で落ちてしまった苦境のトヨタ自動車を救えるのか、いささかたよりなげな印象。

まぁ、そうは言ってもハイブリッドエンジン技術で先頭を走り、政府の資金援助無しには倒産してしまいそうな米国自動車メーカのGMに比べれば、生産を適正な規模に抑える事ができれば、トヨタ自動車が潰れることはあるまいと思う。

それに比べると、原稿なんぞ読まなくったって自分の言葉で語れるオバマ新大統領は立派なもの、建国の理念とは何か、自分の政策は何か、ぶれが無い、そのことがヒシヒシと彼の演説からは伝わってくる。

自動車産業も今は、ハイブリッド車が主流といわれているが、次世代はガソリンを全く使わない二次電池を使った電気自動車に将来性があるといわれている。つまり、ガソリンスタンドの変わりに充電スタンドが点在する。それが電気自動車が走る未来の街の姿。

当面は資金援助で倒産を免れるとしても、米国の自動車業界は二次電池を使った次世代カーの研究開発を政府と一体となって本腰を入れるだろう。もしかしたら、それはかつてケネディが60年代のうちにアメリカは月に人を送り込むと宣言して始まったアポロ計画のごとく、2019年までにすべての車を電気自動車に置き換える、そんな夢になるのかもしれない。

石油を使わないクリーンエネルギー、オバマがしかける戦争は環境戦争と呼ばれているし、シンボリックな意味で電気自動車は最適なんじゃなかろうか。