「立場主義」からの解放
「立場主義」という表現は初耳だけど、確かに、「立場」が自分の行動を律していて、本心を見えなくしているのかも知れない、そう思うことはある。
男性ならば、夫の立場、上司としての立場、長男としての立場
女性ならば、妻、長女、母、嫁、誰もがいくつもの立場を兼ねがながら、その立場に相応しい行いを自らに課している、そんな風にして私達の社会は秩序を保ち、人との距離感を測っている気がする。
このインタビューに答えている東大の教授は、結婚し、子供を持ち、エリートとしての立場を得ながら、ある日、その後の人生の目標が無いことに気が付き、女装した時の心地よさに、自分の真の姿に気がついたのだそうだ。
体調がすぐれなかったり、気持ちが前向きになれなかったり、という状態になる事は誰にでもあること
そんな時、自分のこの気持を縛っているのは何だろう?
その正体が見極められたら随分と楽になるのだろう
たしかに、僕らも中学生の頃は「中学生らしくない」、その一言で、詰め襟にかからぬように髪を切らされ、通学カバンのかけ方まで指導され、たいくつな授業でも私語を交わさず座り続ける事を強要されてきた。(あの頃、それを強要と感じたことは無かったけど)
「立場」という名のしがらみ、そこから時には自由になってみる事も、心の健康を保つために、必要なことなのだと思う
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- 以下、記事からの転載
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http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/15/111700008/071400084/
「仕事が苦しいのは、自分が無能だから」と思うな
東京大学東洋文化研究所 安冨歩教授に聞く「ストレスの正体」
「男がなぜ苦しいのかって、それはひとえに、目に見えない暴力を受け続けているから。そこから逃げられないのは、こんなこともできない自分が悪いんだという『罪悪感』があるからです」
息苦しさ、生き辛さの正体は「目に見えない暴力」と「罪悪感」
みんな幼少期から「罪悪感を発生させる教育」を受けてきた
このプロセスを経ると、次の三つの能力が身につきます。「難しそうな話が分からなければ、それは自分が馬鹿だからだ、と思う能力」と、「訳が分からないけれども、答えてみせる能力」、そして「大人しくじっと座り続ける能力」です。
日本社会では、「立場」は尊重され、「人間」は尊重されない
「日本社会に特有の『立場主義』が、私たちをがんじがらめにしているのです」
日本の民主主義とは、「個人の平等」ではなくて、「立場の平等」なんです。つまり、いかなる「立場」も等しく尊重されないといけないけど、「人間」は尊重しなくていいというわけです。だから、日本人は立場を失うと、尊重されなくなります。
世界各国それぞれに、形の違う「罪悪感発生システム」があるんです。
中国ならばメンツ主義。彼らは、立場が失われても罪悪感を覚えませんが、友だちや親を助けないと罪悪感を抱きます。