「国債暴落」を個人投資家の立場から考える 山崎元

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/4017

国債の暴落とは、一般に、「長期金利」と呼ばれることの多い長期国債の利回りが上昇することだ。現在、0.6%前後の10年(の残存期間がある)国債の利回りが、たとえば4%に上昇すると、10年国債の価格は約3割下落する。これは、国債暴落といっていいだろう。

日本の財政については、「危機的状況」が喧伝されることが多い。しかし、たとえばユーロ圏の経済危機の深刻化などで市場が「リスク・オフ」(リスクを減らそうとする動き)に向かった時に、円高になり、日本国債の利回りが低下することから見ると、日本政府の債務に対する世界の金融市場の評価は、現在、相対的に高い状況にあると理解するのが素直な見方だろう。