言葉なんか覚えるんじゃなかった
2011年12月04日12:34
帰途<田村隆一>
言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか
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今年から新人社員教育のお手伝いをする事となり、今年の講義の反省をまとめながら、来年のカリキュラムを同僚と練っていた。
言葉の意味が分からない、という指摘が受講者から多かったので、その解説書を付属しようか、いやいや、分からない言葉を自分で調べ尋ねる姿勢を持たせる事がまず第一だよね、等、議論を重ねた。
同僚曰く、「言葉はカラダで覚えるしかないんじゃない」と
学校で言葉として学び、会社で実戦を経てカラダで覚えてもらう、という意味で。
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帰途という詩は『恋の罪』という映画の中で、夜は娼婦、昼は大学教授という顔を持つ尾沢美津子が講義の中で紹介していた詩。
美人女優の初ヌードが話題にもならず、拙い台詞のグラビアアイドルが映画の終わりの方では、鬼気迫る演技を見せる。映画を経て女優として成長するという事なのか。
映画は出だしはグロテスクな場面もあって、エンディングも唐突で、上映終了後の観客たちはうつむき加減だったし、後味は良いとはいえず、万人にお勧めの映画とはいえない。
綺麗ごとで終わらない映画、というのもたまにはいいと、刺激を求めるなら、それも一考。
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数週間ほど前の冷たい雨に打たれた日に体調を崩し、休みを取るほどではないものの、ぐずぐずとした心持でいた。
こういう状態のときには、言葉が出てこない
日記を書く気にもならなければ、呟く気にもならない
文章を書くというのは、そこそこエネルギーのいる作業で、「言葉には体がある」というのは、この映画の中の台詞なのだが、体から湧き出てくる言葉が無いと文章としてたいを成さない。
日記書けないよなぁ、と言っている友人も何人かいらして、その事情は人それぞれなんだろうなと思う。
日常の生活が満たされてネットで表現する必要の無くなった人
表現すべきネタが尽きた人
日常の生活基盤の変化が大きくネットに向き合うゆとりの持てない人
言葉なんか覚えるんじゃなかった
という詩はあるものの、言葉を増やして表現を豊かにしたいという思いがあるうちは、また新たに、この日記も書くのだろうな、と思う。
暖かな冬の休日のお昼に