コミュケーションが苦手だという人におすすめしたい本

「これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学」という、久しぶりに読み応えのあった本について、その感想を書かなきゃとか、思っているのだが、なかなか筆が進まない。

あんまり肩の凝る話が続いても飽きられちゃいそうなので、最近読んだ本の中から、キャバクラ嬢の書いた会話術についての本を紹介。


No.1キャバ嬢の誰とでも楽しく話せる技術―プロが使っている「愛されるおしゃべり」

No.1キャバ嬢の誰とでも楽しく話せる技術―プロが使っている「愛されるおしゃべり」

『No.1キャバ嬢の誰とでも楽しく話せる技術』

彼女達の仕事は嘘(見方を変えれば夢)を売って、お金を稼ぐこと。しかも、手段は会話だけ、主として。

例えば、お客さんに「元気か?」と聞かれてなんと答えるか。
「はい、普通です」と答えたら失格、上手に会話でキャッチボールをするには、「はい、おかげさまで、○○さんは?」と、相手が何を期待しているか、そこを読んで話を続ける事が大事なのだとか。

これって、普段の会話にもあてはまると思うのだけど、人は自分に関心を持ってもらう事がとても嬉しい。いってみれば、コメントをもらった時のよろこびと一緒。

仕事をしていても感じるのだが、会話が続かない人というのは、まず、こちらの事を質問してこない。もちろん、いきなりプライベートな事をズバッと聞くのは失礼かもしれないけど、少しずつステップを踏みながら、相手の内面に触れていく、それが会話の楽しみのひとつだと思う。お互いの共通の関心事を探りながら。
ビジネス上のつきあいとはいえ、その人の考え方とか普段の生活とか、幾分プライベートな姿も見えてこないと、腹を割った話はやりにくいもの。

それにしても、この本に書かれている男性(お客さん)の生態というか習性というのが面白い。まったく男というのは単純だし、プロのキャバクラ嬢というのは良く見抜いているものだなと、ただただ感心。

たとえば、社長さんというのは大会社だろうと新興のIT企業の社長だろうと社長は社長、同じ性質を持っていて、世の中には敵と味方しかいないと思っているのだとか。言ってみれば、彼らは地球を侵略しにきた宇宙人。「世界はおれのもの。地球人はみんな俺の部下」と思ってるのだそうな。そして、縁起をかつぐのも彼らの特徴。しかもポジティブな話しかしない。

だから、「No!」なんてネガティブな答えの言えない社長さんの攻略は比較的簡単なのだとか。

勝間和代さんの『女に生まれたら、コレを読め ~○活必勝法~ 』の中に、コミュニケーション上手になるには、win-winの関係構築が大事なんて書いてあってけど、実際にはどうしていいか分からないわけで、僕はこちらの本を勧めるかな。キャバクラでの具体的な事例をあげながらの説明は説得力があるし、分かりやすい。

男って何か考えてるか分からないという女性にとって面白い本だと思うし、コミュニケーションの奥深さを理解する上では男性にもオススメしたい本。