yahooは消え、ラジオが生き残るのかも

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

朝、車の中でラジオから聞こえてきたのは、yahooのメディア編集部の部長奥村倫弘氏のインタビュー。

yahoo トピックスで、どの記事を載せて、どうリンクを貼って、という事を彼のセクションの編集員26名で決めている。読売新聞の元社員だった彼が、新聞等オールドメディアとネットを使ったメディアとの違いを、例えば、アクセス解析ができるとか、どの記事が読まれるか細かく分かるとか、IT企業ならでは特徴を解説していた。

そういえば、yahooのニュースなんて見たこと無いなと思い覗いてみる。
う〜ん、ごちゃごちゃとした画面はどうも馴染めない。そもそも、人が分類した記事なんて読む気が起きてこない。1分間眺めて、心の琴線に触れる記事がなければ、もう読まない。最近の自分、わがままだ。

その点、twitterなら、同じ関心のある人のつぶやきをフォローしていれば、サラッとスクロールしただけで、なにがしかの情報は得られる。字数が140字以内と制限されているから、つまらないつぶやきでも時間をロスした気はしないし、たまに、これは!というつぶやきに触れるとお得感が大きい。そういう意味ではtwitterというのはプライベートにカスタマイズされたニュースの見出しのようなもの。

そういう意味で、yahooは新聞には勝ったかも知れないけど、twitterに敗れるのかもと思えてきた。ポータルサイトの価値が強調された時代が終わり、より分散化されたサイトに各々がアクセスする時代の訪れというのか。その分散化され、ほっておくとエントロピー(乱雑さ)が増大してしまうネット空間をtwitterは秩序立てて提示してくれている、ように思える。

この日記を書いたのは、ラジオというオールドディアからの音声がきっかけだったわけで、運転中のラジオのようなユーザを束縛せずに、情報を伝えられるメディアというのは衰退しないのかも知れない。携帯通信事業が軌道に乗りつつあるソフトバンク孫社長は儲けの薄いADSL事業を抱えたYahooのビジネスへの興味を失っているとも聞くし、絶えず競争にさらされるIT企業の盛衰、当事者の苦労はいかほどのものか。