アウトドアでのネット環境、推進役は草なぎ君

ネットブックという5万円台で買える格安のwindowsパソコンの登場で一番困ったのはどの会社かといったら、半導体メモリ専業のエルピーダという日本の会社。

ネットブックの火付け役は台湾のASUSTekという会社が2007年10月出した『Eee PC』。OSにLinuxを使ったこのPCの人気に危機感を覚えたMS社(MicroSoft)がネットブック向けのWindows XP homeの延命を決めたことでVistaの売れ行きが思うほど伸びず、結果としてはあまりメモリーを必要としないWindows7を早期に投入(09年10月)することとなった。

PC用のDRAM(メモリー)の容量が増える事をあてにして、設備投資にお金を使ったエルピーダは期待した売上げが上げられず赤字に。産業再生法適用第一号案件が適用されて、日本政策投資銀行公的資金)による出資(300億円)を受けることに。

ASUSというのは昔はパソコンのボードを作っていた台湾の部品メーカ、エルピーダは日立とNEC半導体メモリ事業が母体となった電機メーカ。10年ひと昔とはよく言ったもの。時代の移り変わりを感じる話。

さて、そのネットブック
windowsで動く格安PCという位置づけのネットブックと携帯電話の進化型スマートフォンiPhoneとか)、その中間的な使い勝手で流行りそうなのが『スマートブック』。
ネットブックは便利だけど無線LANしか付いてないから、外に持ち出したらネットに繋がらない。スマートフォンは持ち運びには便利だけどネットにつなぐと小さい画面じゃ表示しきれないのでイマイチ。そこで、4〜10インチ位の画面のサイズで屋外でもネットにつながって、値段もスマートフォン並みの『スマートブック』が便利なのだとか。
でも、この『スマートブック』、3Gの通信費用の高さと速度の遅さがネックとなって普及は見込めないと思っている。

今のADSLと一緒とは言わないが、せめて月額2000円の定額で、街中どこへいっても5Mbpsのスピードでつながる、そういう環境が『スマートブック』の普及には欠かせない。

そのためには、今アナログTV放送で使っている周波数帯700MHzを無線のネット環境を提供するのに使って、新しい通信事業者の参入を促して、高止まりしている携帯電話の通信料を下げる、それがひとつのシナリオだろう。

アナログ放送の停波まで、あとちょうど2年。
ギャラ返上で地デジ大使に復帰した草なぎ君、がんばってねぇ〜、と声援を送りたくなった。