暑い日に読むような本じゃないけど、『罪と罰』

なに、この暑さ、ふっ〜
帰宅した玄関先で、俺、暑さ苦手なの思い出した、って言ったら、「あなた、冬も寒くて嫌って言ってたよ」だって。

毎年のことながら、暑さに馴染むのに時間かかるんですよね
じめじめも苦手だけど、これで蝉の声まで聞こえ出したら、うわぁ、夏だぁ
ビールが旨いのはうれしいけど

昔、暑さが嫌で初夏に北海道に旅行に行ったら、帰ってきてからがしんどかった。夏に沖縄に行った年は横浜に帰ってきてからも、さほど暑さが苦にならず。
そうか、夏は暑いとこに行って、一度ブーストして気合入れるとすごし易いのか、なんて思ったものだ。


そして、この暑いのにも関わらず、なぜかラスコーリニコフ君なんかを読み始めてしまって。

ドストエフスキーの『罪と罰
最初に手にとったのが中学生の頃
いったい、何度読破を試みて敗れたことか

ロシアの登場人物達、名前がちっとも覚えられなくて、毎度、老婆殺しにも至らずに積読状態に。
でも、なんでだろう、久しぶり(何十年ぶり?)に手にしたこの本、予想外に面白い

主人公の心の動きの描き方がとても細かい
気分が沈んでいたかと思ったら、あるきっかけで急にテンションが上がってみたり。

妹の結婚話やら、友人のラズミーヒンとのやりとり等、現代でも十分に通じるテーマがてんこ盛り

この小説が書かれたのは、日本でいえば明治初期。
150年経っても、人生の課題というか、生きる悩みというのは共通なのですね。
それに比べ、5年経ったら消えうせているであろう今の仕事の成果、なんだか自分の仕事がとても矮小なものに思えてしまいました。

時の流れというフィルタを経て、なお価値を失わない文芸や絵画、音楽、すばらしい。

なんだか、自分のちっぽけさを感じながら読む『罪と罰』です。

# ここまで書いたら、さすがに読破せずにはいられないだろう。などど自分に足かせをはめてみる。