地球は青かった、でも宇宙は意外と狭かった

米露の大型衛星同士が宇宙で衝突…大量の宇宙ごみ発生
(読売新聞 - 02月12日 09:27)

こんな広い宇宙で衛星同士が衝突、そんなことってあるんですね。

この事故で宇宙のゴミと化した「イリジウム」というアメリカの衛星は、10年ほど前にアメリカのモトローラという電機メーカが、世界中どこでも、それこそ、エベレストの頂上でも、太平洋のど真ん中でも、通話できる携帯電話の基地局用として打ち上げたもの。衛星までの距離が800kmもあるので、そこまで電波を届かせるために、大きなバッテリーを必要としていて、携帯電話本体もペットボトル並みの大きさがあって、胸ポケットには入りそうも無いサイズ。

世界中どこもで通話ができるようになるにはイリジウム原子番号77と同じだけの低軌道衛星が必要とういことで、この携帯電話サービスの名前がイリジウムと決まった。
モトローラからスピンオフしてできた「イリジウム」という会社、倒産したとは聞いていたけど、その後復活して携帯電話のサービスを今もやっていたのだとか。

そういやこのモトローラという会社、かつては「マイクロタック」という当時としては小型の携帯電話をひっさげて、日本の市場は閉鎖的だ!とかいって自社規格の携帯電話を米国政府と手を組んで日本に押し付けたり、初期のMacのCPU(MC68030とか)に使われ、インテルと双璧と呼ばれたりと、アメリカのハイテク産業のリーダーのような会社だった。

今は半導体事業は分社しちゃったし、儲からない携帯電話事業の売り先を探しているようで、かつての栄光はもう過去のもの。

衛星同士の破片は高度800kmで散ったようだから、軌道3万6000kmの静止衛星にぶつかることは無いけど、宇宙ステーションなんかだともっと低い高度400kmなんで、何年後かにはこの宇宙ゴミがぶつかったりすることもあるんだろうか。