Google携帯

携帯電話用のEメールアドレスとPC用のメールアドレス、皆さんはどんな風に使いわけているのでしょう?

携帯電話は常時電源が入っている上に手軽にメールが読める(ただし、長い文章は苦手だが)のだが、ブラインドタッチもできない携帯電話から文字を入力するのは至難の業。PCはいちいち立ち上げなくちゃいけないし、ゴロンと横になってメールを読むわけにもいかない。

たぶん便利なのは、PCからも携帯からも同じメールが読み書きできて、過去のメールも読めるようにする事じゃないのかな。

Googleが携帯電話用のOSアンドロイドを開発して、そのOSを使った携帯電話がアメリカで発売された(T-mobileという事業者からG1という型名で)。この携帯電話を使うのになぜか、Gmailのアドレスが必要になっているらしい。おそらくはこのGoogle携帯、携帯からもPCからも同じメール環境が提供されているのだろうなと思う。送受信したメールはローカル(自分の携帯や自分のPC)に落とすことなく、Googleのサーバに残しておく、こうすれば、世界中どこに居てもネットへのアクセス環境があれば、メールを読めるわけだ。Gmailの読める携帯は既にあるけど、インターネット接続が前提だから、アンドロイド携帯の方がきっと使い勝手がいいんじゃなかろうか。(端末のOS、ネットワーク環境の最適化ができそうだし)

こうなると、携帯とPCとのメールアドレスの使い分けも必要なくなってくる。

余談になるけど、昔、『超整理法』という本で有名になた野口悠紀雄氏が『超超整理法』という本の中で、Gmailを勧めているようだけど、勝間さんの二番煎じのようで、ああ、整理しないで検索せよ、だなんて、今頃気づいたんですか、野口先生も過去の人となられてしまったのだなと思った。

10年前のインターネット環境が整いつつあった頃、ポータル(玄関)を抑えることがネットビジネスでの要諦となるといわれていた。Yahoo、楽天、そしてMicroSoftも競って、自分のサイトへのアクセス数を増やす努力をしていた。その常識にとらわれる事無く、ユーザ側の使い勝手に着目して検索というビジネスの金鉱脈をさぐりあてたのがGoogle。広告の効果からいえば何億円もの価値があるといわれているGoogleのホームページに広告を載せていない事がポータルよりも使い勝手を優先するGoogleという会社の思想をあらわしている。

ネットビジネスにおいてポータルに変わって重要性が増すものは何か?
たぶんアカウントじゃないかな。

ネット上のサービスはいろいろとあるものの複数のアカウントを持つのは大変わずらわしい。だから、Googleはアンドロイド携帯電話を使うユーザにはGmailのアカウントを取る事を必須にしたのだろう。日本においてはナンバーポータビリティが昨年から始まったのに、携帯電話会社を乗り換える人は少ないという。その理由のひとつはメールアドレスを変更したくないから。それもGmailのアカウントで携帯電話に届いたメールを読むようになってしまったら、状況は変わって乗換えをためらう人は減るにちがいない。

メールもスケジュールもブログもGoogle経由で携帯やPCといったハードウエアにとらわれずにアクセスできるのは便利であるに相違ない。ハードからソフトへ、ソフトからネットへ、移りゆく付加価値。まぁ、でもGmailアカウントに頼りきる事はプライベートな情報を全てGoogleのサーバに預けてしまうという事を想うと、国民総背番号制を超えるプライバシー侵害の可能性を秘めているという事は心に留めておきたいのだが。