内田樹さんのブログから

http://blog.tatsuru.com/2008/08/05_0958.php

「中国人が北京オリンピックで失うものは、日本人が東京オリンピックで失ったものの10倍規模になるだろう」

中華思想 とは、
→ 「王化」の光があまねく「王土」に同心円的に拡がると考える中国に古くからある思想
→ そのことは、特定地域に富と資本を集中させ(先富論)、周辺地域も豊かになるという蠟小平の改革開放にもつながる
→ すなわち、いずれ全中国人が豊かさを享受するという先進的象徴としての2008年の北京オリンピックが存在する

もう一つの思想
→ 魯迅孫文毛沢東が中国人に根づかせようとした「貧しさに対する共感」
→ それは、貧しい人々の人間的尊厳を維持して生きるために必要なエートスの事

だけど、蠟小平の改革開放から30年、貧しさを知らない中国の若者がふえ、先富論が効率的な収奪を正当化するイデオロギーに転化する危険性を内田氏は指摘する。

貧しさや弱さと涼しく共生することのできるような手触りのやさしい共同体、必要なのは中国だけでく、日本にも求められているのかも知れないですね