「O電気、半導体部門をR社に売却」

消費者向けの商品を手がけているわけではないので、一般には馴染みの薄い両社。
O電気は創業が明治時代にさかのぼる老舗の電気メーカでかつてはN、Fと共に御三家と呼ばれた歴史のある会社、そして大型コンピュータ、交換機、携帯電話の前進の自動車電話、も手がけていた高い技術力と堅実な社風で知られていた。

かたや、R社は昔はT製作所と言う社名で抵抗という一個一円もしない小さな部品から始めて付加価値の高い半導体にまでビジネスを拡大して成長した戦後生まれの部品メーカ。受動部品と呼ばれる分野では世界トップクラスのシェアを持っている。

R社といい、S電機の携帯電話部門を傘下に収めたKセラといい、京都を発祥の地とする企業は勢いがある。そういえば、花札屋から始まったN堂も京都に本社がある。東京に居を構えて、霞ヶ関頼みの仕事をするより、得意とする技術を武器に世界で通用するビジネスを展開できるようになるには京都の土地柄が向いているのかな。

アカデミズムと歴史が生み出す、独創性に繋がる土壌が京都にはきっとあるのだろうね。