「さらば財務省

今日読んだ高橋洋一氏の「さらば財務省」は読み応えがあった。

著者の「財投改革の経済学」、これはちょっと手にとってはみたものの、いきなり経済の専門用語が出てくるので、とても手が出せなかったのだが、「さらば財務省」は読み物としても面白い。

大蔵省キャリア官僚の高橋氏が金融の目で財投を分析した報告書が発端となって、郵便貯金の大蔵省資金運用部への預託の廃止、そしてその事が小泉政権時代の郵便局の民営化につながったのだという。

細かな話は省くけれど、彼が小泉政権竹中平蔵と共にどうやって既得権を守ろうとする官僚達と戦ったのか。そんな話が載っている。そして小泉政策を引き継いだ安倍首相の退陣と時を同じくして、彼もまた霞ヶ関を追われることになった。

この本にも出てくる大蔵官僚というのがどういう人達なのか。
もし知りたかったら テリー伊藤の「お笑い大蔵省極秘情報」という官僚へのインタビューをまとめた本がお勧め。発売は十年以上前の本なので今も手に入るのかどうか分からないのだが、民主主義を衆愚と言って憚らない官僚の本音を知るにはいい。

官僚達が夜遅くまで働いているのは知っている、でも、それはそれとして自分たちの組織を守る事だけに力を使って、将来的に日本のためにならないようでは、官僚機構そのものの仕組みを変えないといけないのだろう。

いずれ高橋氏が再び政治改革を進めるために必要とされる日が来る。
そんな気がしたなぁ。