アジアのハブ空港

ハブ空港というのは航空路線網の中心として機能する「拠点空港」のことである。自転車のハブとスポークに由来する

米国ではUAのシカゴ・オヘア空港とロサンゼルス空港、アメリカン航空のダラス・フォートワース空港、ノースウエスト航空ミネアポリス空港などだろうか。アジアではどこかというとソウル近郊の仁川空港が最有力のようだ。

仁川空港というのはソウルから50kmの距離にある海上空港で、空港の着陸料が成田空港が95万円に対して35万円と安く、開港したのは2001年3月と日は浅いのだが、滑走路も既に2本が利用可能、2020年までには4000m級滑走路が4本整備される予定だという。

名古屋を中心とする中部圏から欧米へ貨物を輸送するのに、中部国際空港から仁川空港を経由して欧米に空輸すると日数は一日二日余計にかかるものの輸送費が安い。このサービスを12月から中部国際空港が始めるという。

内陸型の空港である成田空港では滑走路の本数を増やすこともままならないであろう。成田空港を経由せずに韓国の空港を経由して欧米へ物を輸出するという動きは初めて耳にした。最初は貨物だけなのかも知れないが、いずれ九州に住んでいる人が欧米に旅行に行くときには、成田空港経由ではなく韓国の仁川空港経由の方が便利だという事になるのではないか。福岡から羽田に飛んで成田まで移動する事を考えれば同じ仁川空港で乗り換えられるようになれば、その方が便利なのは容易に想像が付く。

東京への一極集中から中部、関西、九州、など複数の地方都市が直接海外と接点を深めていく。そんな動きが始まっているようにみえる。