孫正義とホリエモン

次世代高速無線通信の免許審査をめぐり公開討論会が明日開かれる

この討論会は免許審査が密室で総務省の手で行われ、ウィルコムKDDIの2社に免許が割り当てられそうな雲行きになった事に対して他の事業者が抗議したことを受けて開催される事になったものだ。

かつて孫社長は携帯電話用の新しい周波数割り当て(1.7GHz)の時にもいろいろと既存事業者の既得権について抗議をし、結果的にはボーダフォンを買収する事で携帯電話事業への参入を果たした。最近になってKDDIやドコモが始めた携帯電話の新しい料金体系はソフトバンクが先んじたもので、その事からも孫社長は先見性があったといえるのかも知れない。

球団買収、放送事業参入、金融事業と孫さんのやっていることとホリエモンとはどこか似通っている。にも関わらず、かたやベンチャー企業の旗手、かたやお縄を頂戴とこの差は一体どこにあるのだろう。

Yahoo ADSL の時もそうだったが、孫さんのやる事は最初は混乱だらけだ。しかし、何年か経ってみると日本は世界で一番低料金でインターネット接続ができるようになったりと人々のためになっている。それに対して、金を儲けて何が悪いと言い切ってしまうホリエモンの振る舞いからは人の役に立つという志が見えてこない。

法に触れなければ何をやってもいいという人もいる。だが、事業をやる人にとって大切なのは志だと思う。

最近はNOVAやグッド・ウィル等ベンチャー企業の経営者の不祥事が目に付く。彼らは初志を忘れてしまったのだろうか。

せめて孫正義には人の役に立つという志を失って欲しくないと思う。