Googleと携帯電話用OS

この週末にはauが「最後のゼロ円端末キャンペーン」をやっていて、いよいよドコモもauもゼロ円端末はやめてしまう。多機能携帯が安いよとアピールしてきた携帯電話ビジネスの次の姿は何だろう?

Googleが携帯電話用OS「アンドロイド」を携帯電話事業者や半導体メーカをも巻き込んで共同で開発すると発表して話題になっているが、これを単にシンビアンOSやリナックスとの対抗技術と考えてしまうと判断を誤りそうだ。

Googleが一番やりたいことは携帯電話のブラウザの統一だと思う。 モバイル環境でストレス無く動くブラウザ、そしてGmailyoutubeを携帯電話上でストレスなく使えるようにすることが一番の狙いと思われるからだ。

携帯電話で見る動画は以前日記でも書いたがワンセグTVは見ていてもつまらない。なぜかといえばコンテンツ(番組)が普通のTVで見る内容と同じだからだ。3インチ程度の小さい画面で見るのなら、そのサイズに適したコンテンツがあると思うし、とりあえずはyoutubeなんかが携帯電話で見れると面白いのではないか。youtubeにuploadした動画を飲み屋で仲間内で見ながらワイワイとやるなんていう楽しみ方もありそうだ。

そのためには携帯からネットへの接続が定額(3000円以下)かつ高速(1Mbps以上)であることが必須だろう。高速化についてはドコモの HSDPAやauのWINなど高速化の技術的目処はついているものの回線が混んでしまうため、必ずしもその速度が常時達成できているとはいいがたい。解決法の一つは携帯電話で使う電波の周波数帯を増やすことで、そう考えると来年にGoogleが米国で700MHz帯の使用権争奪のオークションに参加を表明しているという事の理由が理解できそうだ。

現状の周波数の空き状況がらいえば、あと10倍位の帯域は携帯電話への割り当てが可能だと思うし、先月アイピーモバイルが事業化を断念したように、従来と同じビジネスモデルでは顧客獲得はままならないわけだから、既存事業者に広い周波数帯を割り当てて高速のサービスを提供できる環境を用意してあげた方が国民の資産である電波を有効に利用するという観点からは好ましいと考えられる。

定額かつ高速の携帯電話環境が整った時に、どう儲けるか。

Googleはそこまで考えていると思う。