抜歯のきかっけはmixi

mixiのコミュがきっかけでメッセージを交わすようになった関西の友人が出張で東京に来るという。一人での夕食も寂しかろうと思い、ご一緒させていただいた。

初めてお会いしたのに、遅くまで会話は尽きることなく、仕事の話の中で、何をしているの?と聞いたら、歯科助手もしていたいという。

生まれてこの方、歯医者に通った記憶も無いほど歯が丈夫と、得意げに自分の事を話したら、何十年も歯医者に行っていない、なんて、それはいけませんと、大きな瞳で見つめ返してきて、「この週末にでもすぐに歯医者に行ってください」と強く勧める。

溜まった歯石は定期的に掃除しないと歯肉炎になるし、私なんか三か月にいっぺん位は歯医者に行っていますと彼女は言った。

帰宅してから、自分の歯をじっくりと眺めてみると、一番奥の親知らずが黒ずんでいる。そういえば、10年以上前に奥の歯がしみていた気がするけど、今痛みがあるわけではない。

それでも、是非歯医者はいくべしと気遣ってもらったっし、ネットで調べて、感じの良さそうな医院を選んで、意を決して、歯をみてもらう事にした。

診察の結果は、上の親知らず二本が虫歯になっているという。抜いた方が良いとは医者は言わなかったが、

1. 親知らずの虫歯が悪化すると治療がしにくい
2. 出張先とか体力が弱っている時に虫歯が痛む事はままある
3. 下の歯と噛み合っていないので、そもそも咀嚼には役立っていない
4. あえて言えば、奥から2番目の歯が虫歯になって抜けて差し歯をする時には親知らずが支えとして役に立つかもしれない。でも、それはまれなケース

とか、いろいろときちんと説明していただいて、良くお考えください、という。

通院最初の二回は、歯科衛生士に歯石をとってもらい、これも自分が慣れない事ゆえ、治療の時には、つい肩に力が入ってしまったのだが、三回目の通院の先週、親知らず二本をまとめて抜いてもらってきた。

麻酔をしていたので痛みは無いのだが、鉗子で抜く時に、ゴギゴギ、グググと、歯が抜かれる恐怖は言葉では言い表せない。なにか特別な機械でも用意するのかと思っていたけど、力づくで抜くんだな、という事を治療が始まってから知った。

抜歯後、ガーゼを強く噛んでくださいと言われ、止血を終え、受付で痛みどめと化膿予防の抗生物質を受け取り、帰路につく。その夜は、さほど痛みもなく過ごせたものの、朝起きたら、口の中がねっとり、しかも枕にも血が付いていた。

抜歯後の翌日は日曜日、朝から血が止まらなかったので、食事もとれずに、乾かそうとしてみたり、コットンを噛んだりと悪戦苦闘したものの、午後になっても止血できず、やむなく休日の急患を扱っている病院をwebで探し、車で向かった。

ところが、行った先の診療所は横浜市の経費削減で昨年4月から歯科は閉鎖とのこと、webの更新位しておいてよ、と怒るほどの元気もなく、その診療所に張り紙がされていた休日診療している医院に電話をして、診てもらう事にした。

休日営業のこの医院は、行ってみたら建物は古く、どうも、その医師も怪しげ

医師に診てもらおうとした、その時には既に血も止まっていて、たぶん大丈夫だと思うんですが、とおそるおそる口を開けたら、眼鏡をずり上げながら、こちらの口の中を覗き込んで、医師いわく、「ああ、なんか、血餅っぽいのができているけど、これは取っちゃダメかなぁ」などと自信なさげに言う。

思わず、そのままにしておいてください、とこちらからお願いした。

平日に患者が来ないから、休日も営業しているのだろうか?
この医院には二度と行かないと心に決めたのは言うまでもない。

三連休が明けた火曜日に通っていた医院に行き、休日の悪戦苦闘を話したところ、それは大変でしたね、と同情され、まれに、夜の間に出血してしまう事もあるんですよ、と医者に言われ、もう大丈夫ですと太鼓判を押されて、一安心。

それでも、寝ている間の出血という、あの経験へのおそれからか、酒を飲む気にもなれず、禁酒期間は5日間。でももう、この週末からは、涼しげな気候もあって、普段通りの元気さを取り戻した。

ながながと書いてしまったが、さてこの「親知らず」というやっかいな歯、みなさんはどうされているのでしょう?

それに歯医者に定期的に通うという習慣、持っている人っているのかな

歯医者はちゃんと調べて、きちんと説明してくれるお医者さんをみつけないといけないよねと思った、この三連休でした