便利さに慣らされ巨大なターミナル駅ではじかれた夜
勤務地の変更に伴いモバイルスイカ定期が使えなくなって、PASMO族となってから初めての私鉄からJRへの新宿駅での乗り換えでの出来事
チャージゼロのPASMOカードで、どうやってJRへの乗り継ぎ改札を通ればいいのか?
私鉄の窓口でPASMOカードの清算をSUICAスマホでお願いすると夕方のラッシュ時に手間のかかる作業は困るなぁと不機嫌な表情を浮かべた駅員、彼から清算済みの切符を受け取る
切符?
10年ぶり位に受け取ったその紙片をJRとの乗換改札に投入するとガシャンとゲートが閉じた!
そう、この切符は出札用のみ、乗換用ではなかったのだった。
横に立っていた駅員に尋ねると、切符を投入しつつ、SUICAスマホをタッチせよ、との事
言われた通りに、投入かつタッチをしたその瞬間、スマホに着信
だ、誰?
背後から押し寄せる人波を避け、端に身を寄せ電話に出てみたら娘から「母に電話かけても、この番号使われておりませんとメッセージが出て、連絡つかないよ、」との事
さて困った。こちとら、新宿まで来ちゃったし、これから大事な飲み会だし、家族ほっとくわけにもいかんし…
この件は、しばらく経って、電話を掛け直したら繋がったよ〜、との娘からのメールで一件落着となったものの、スマホを改札にタッチした瞬間に着信って、初めての体験だったが少々ぱにくった。
到着駅でタッチして出札したらば、SUICAの残高が残りわずか
あれ、おかしい?オートチャージが設定されているので、この金額なら改札通る時に自動でチャージされるはず。
じゃ、と思って駅の券売機でチャージできる機械を探してみたところ、そんなものは無い。駅の券売機はSUICAカードでしかチャージはできないみたい。
こういう時はどうするんだっけ?
と、モバイルSUICAのメニューをみてみると手動でチャージできる項目をみつけ、おお、これかと、ピッピッと操作
ここ一年位は、モバイルSUICA定期かつ自動チャージ設定になっていたので、どこの駅を利用する時にも、「ただ、かざす」
その便利さにすっかり慣れてしまっていて、駅の券売機の使い方すら忘れていたのだった。
便利さに慣れると人はアホになり、システムの歯車と化す
『新宿駅は巨大な駅だ。一日延べ350万人に近い数の人々がこの駅を通過していく。ギネスブックはJR新宿駅を「世界で最も乗降客の多い駅」と公式に認定している。』
という、この一節は、昨日発売された春樹本からの引用
駅のIT化を進め利便性を高め、より多くの乗降客をさばき効率と収益を上げる、駅と鉄道という巨大なシステム。
純粋な心を持ちながら、取り込まれたシステムの中で、現実に向き合う男たちと現実と折り合いながら仲間達に救いの手を差し伸べる心優しき女たちの物語
思わず涙してしまうほどに春樹氏の新刊本は心に響いた