休日の書店で本と出合う

休日の午前、都心の書店には、豊富な蔵書と静かでゆったりとした空間とが両立していて、平日の喧騒とはうって変わった、とても豊かな時間が流れている

松丸本舗が今月をもって閉店となると聞き、休日出勤前に時間を作って丸の内まで足を延ばしてみた

村上龍のエッセイには、サイゼリアパルマハムの味が現地と変わらず廉価で提供されていて、日韓ワールドカップで日本を取材したイタリアのマスコミもサイゼリアに通い詰めていた、と書かれていた。
サイゼリア、そんなに美味いのか?
おそるべし日本のファミレス。

村上隆の日本の美術界批判
1億円で落札されたフィギュアが話題となった村上隆。金儲け主義と日本の美術界は彼を批判するが、世界で売れる仕組みを知らなければ、売れるはずがない、金が無ければアートは生まれない。

美大の先生になる位しか道がなく、いつまでもただ夢を追っているだけと日本の美術家への彼の批判は厳しい。

買い求めたのは内田樹の「街場の文体論」
まだ、最初の数ページしか読んでいないけど、文章の面白さは作家のフォーカスを瞬時にして移す巧みさ、つまりはミクロで詳細な描写から俯瞰的に捉えた大きな絵へと、転換するそのテクニックにあるとの一節が心に残った。

説明が上手な作家として上がっていた、三島由紀夫村上春樹

なぜか、この日は村上が続く

この日記を書いている時も、身近な話をかきつつ、それをグローバルな視点とつなげつつ、という書き方をすると物語に起伏がついて読み手の興味をひくようだ

フォーカスを変える、文章の作り手にとっても、それは楽しみのひとつ

読み手への敬意と愛
文章を書く上で大切なのはこの二つだと内田樹氏は説く。

読み手に迎合して、こう書けば採点がもらえるという姿勢の学生の論文、こういう書き方をすれば売れるだろうというノウハウ本、そこには読み手を見下した書き手の心が透けて見えて悲しいと。

マイミクさんのお勧めで手に取った『街場の文体論』、クリエイティブライティングの講義をまとめた内容なのだとか

読み始めたばかりだけど、うん、これはなかなかの一冊だ