なぜiPhone 3GSのキモであるアプリプロセッサを日本が取れなかったのか

https://www.semiconportal.com/archive/blog/chief-editor/090826-iphone3gs.html

性能と価格、消費電力、サポート体制、ソフトウェア開発体制などの面でARMをプロセッサコアに選び、携帯機器のグラフィックスコアにイマジネーションの PowerVR SGXを選ぶのはごく自然である。自社のプロセッサコアにこだわる必要もないし、スマートフォン用のグラフィックコアをあえて自社開発する必要もない。

差異化技術、自社プロセッサ、その言葉にとらわれて、プロセッサだけが独自でも、その周辺の開発環境、ファームウエア、そういったものまで用意されていないと、早いスピードでの開発はおぼつかない

まず、技術至上主義から決別すべきだろう。技術が上ではない。技術が上だと考えるからこの無様な状況を招いた。ユーザーの仕様を真っ先につかむこと、そのためにはマーケティングを充実させ、ユーザーすなわち電子機器エンジニアと話のできる人材を育成あるいはヘッドハンティングすること。エンジニアと話ができるとは、電子機器エンジニアの要求を100%理解し、納得できないことを徹底的に質問して仕様の奥の奥にある技術までも引き出し理解する、という意味である。

フィールドアプリケーションエンジニアの地位が日本のメーカでは低いのかも。

ちなみにサムスンにはPh.D(博士号)を持つマーケティングの人材がゴロゴロいる。

日本の企業にはいそうもない。
なんちゃら研究所になら、ごろごろしているかも知れないけど、いや、ふらふらか。

仕様が決まったら即設計に入る。ハードの設計が少し進み、ハードをシミュレーションできる状況になったら即ソフトの開発も進める。IPはできるだけ外部から購入し自社開発しない。とにかく開発スピードが最優先だ。RTLが完成しネットリスト、DGS-IIフォーマットでマスクを生成できると即、製造部門なりファウンドリなりにマスクセットを移転する。

「time is money」未だにその意味を肌で理解していない経営者が日本の大企業には多いってことだね。

Cortex-A8 2.0 DMIPS/MHz
「1MHzあたりのDhrystone MIPS(DMIPS/MHz)」