ASIMO君、走る

春休みに、お台場にある「日本科学未来館」というとこに家族で遊びに。

興味を引いたのは
走るASIMO、宇宙ステーションでの与太話、ピン止め効果と呼ばれる空中浮遊の秘儀、といったとこか。

遊びに行った時期が日本人宇宙飛行士土井隆雄さんがステーションに滞在していたのと同じ時だったためか、宇宙ステーションのブースには、この日、何人もの説明員がいて面白い話が聞けた。宇宙での滞在中の個人のスペースというのは畳一畳程度の広さしかないのだが、飛行士が睡眠中もそのスペース内は空気が還流しているのだそうだ。じゃないと寝ている時に吐いた二酸化炭素をまた吸うことになってしまい宇宙飛行士が窒息死してしまうのだとか。あと、オナラをすると、そのガスが滞留してしまうので、放屁したら他の宇宙飛行士にも直ちに知らせてあげないと、知らずに接近した時にエライことになってしまうのだと。

ピン止め効果というのは超伝導の実験で紹介されていたのだが、絶対0度(-273度)近くまで冷却された磁石が空中に浮いてしまうという不思議な実験。なんでこんな事ができるのか、さっぱり分からない。説明のための動画がyoutubeにupされていたりするのだが、こういうのは体験してみないとその面白さは伝わらない。

HONDAの人型ロボットASIMO君が走る様子はコマーシャルでも紹介されていたのだが、TVで見ると、なんだか嘘っぽいのだが(ひょっとして中に子供がはいってるんじゃないかとか、CGかもとか)、実物が目の前を走っているのをみるとプチ感動。走るというよりはヨタヨタと危なっかしい足取りなので、「これで走っているといえるの?」とそんな印象ではあったのだが。

ASIMO君が走れるようになった訳は中に入っている計算機のスピードが上がったためとか。CPUのクロックが上がったという事か。最近は MEMSを使った小型のセンサーとか、ジャイロなんかの技術が進化しているから、これら電子機器の精度が上がった事も寄与しているのだろうなと おおよそ想像は付く。

先日ふと見たTV番組でも、大車輪をするロボット、イスに飛び乗るロボット、等などいろいろと紹介されていたのだが、どれもその機能に特化したロボットでしかない。考えてみれば、同じ人間という個体がどれもすべてこなせてしまうのだから、生物というのは偉大だと思う。科学が進歩したとはいえ、走ることも笑うことも考えることもできる私たち人間というのが、どんなにすばらしいのか、そんなことを思いながらASIMO君の走る姿を見ていた。

ロボットだろうと、コンピュータだろうと、インターネットだろうと、これらの技術は設計された図面通りにしか動かないわけで。複雑ではあるけど未知ではない、全て人工的に決められた決まりごとで構築されているにすぎない。

それに比べると生物は、細胞にプログラムが仕込まれているわけではないし、一年経つと人間の細胞は半分が死滅して入れ替わってしまうというし、ほんとに不思議。

鉄腕アトムはまだまだ先だろうなぁ。