またまた、『知ることより考えること』読後感想文

    • -

『知ることより考えること』 「作家の安売り」から抜粋

自分のホームページをもっていない書き手など、最近は稀なのだそうだ。
<中略>
作家が読者にサービスするなら、いい作品を書く以外の何がある。なんで私生活を見せることが読者へのサービスになると思うのだ。

    • -

昔、『ノルウェイの森』が売れた頃、やれ登場人物のモデルは誰とか、プライベートを暴こうとするマスコミの攻勢がすさまじく、日本ではとても暮らせないと村上春樹が語っていた。確かイタリアで暮らすようになったと記憶している。

彼がTVに出ているのは観たことがないし、作家の仕事は作品を書くことにありという姿勢には共感を覚える。

最近コメンテータや司会者としてTVに良く出てくる作家がいる。この人達は有名になる手段の一つとして本も出しているという事だろう。

もう一人の村上、村上龍のような司会者としても活躍する作家(『希望の国エクソダス』は面白かった)がいる事を否定はしないが、有名になる事より良い作品を書く事に作家はエネルギーを使って欲しいと自分は思う。