JAL再生の誘導路 「JAL再生タスクフォース」メンバー 冨山和彦氏 

朝日新聞 090926 オピニオン欄から

・ 日航再建にあたって重要な二点
公共交通機関として安全な空のネットワークを維持発展させること
10年後の世界の航空市場の変化を考え対応すること
・ 世界の航空会社はメガキャリアと特徴のある会社の2種しか生き残れない
・ 米国欧州共に代表的なメガキャリアは3社、アジアでは中国一社、東南アジア一社、そこに日本の航空会社が食い込めるか
・ 在外邦人の緊急時の救出を想定したら憲法9条を持つ日本のような国がメガフラッグキャリアを持たないのは自殺行為。
・ 政治が安定し治安もいいことはアジアのゲートウェイに日本がなる上で利点となる。
・ カネボウの時には、厚生年金基金の部分は完全に解散し、現役とOBに公平に分配した
・ 赤字の地方路線は公共政策上必要であれば、税金を投入すべき

赤字だからリストラする。資本の論理だけを前面にうちだして、雇用を減らして、地方路線を廃止したら、経営者は非難をあびる。なんのためのJAL再生か。グローバル化とアジアの発展という視点から国益を守り、日本を発展させるという理念を語ったのは彼が初めてだ。
従来のJAL再建策は暫定的な対策であったように思える。この冨山氏の理念が実現するかどうかは、現政権が既得権者の反発を乗り越えてJALのこの改革を支持し続けられるかどうか、という事にかかっている。