仕事や人生の終わりどき

生日祝いのメッセージを伝えようと田舎に電話をし80過ぎの親父と会話

「お前、LINEって知ってるか?」とどこかで仕入れてきた単語を僕に尋ねる父。本好きな彼はインターネットのようなIT関係についても言葉だけは知っている。

そのくせ、電話をしても自分では受話器を取ろうとはしない。最近の電話(コードレス)はボタンを押してから受話器をとらないといけないので、使い方がよく分からんのだそうだ。なので、電話口に最初に出るのはいつお袋

LINEについて聞く前に、まずコードレス電話の使い方を覚えてほしいと僕は思った。

父はおふくろからこづかいをもらって、それを貯金しているのだとか
80過ぎて貯金して、どうするの?と思ったけど、何かあった時に迷惑はかけたくないからとは彼の言葉。

役職定年で立場が変わった元上司と一緒に昼飯を食べていての会話

役職定年で職位を降りた管理職には、1年以内に2週間の休暇を取る権利が与えられていて、さてどう使おうかと思案中とのこと

10年以上、職場の中心的役割を担っていた元上司、急に休めと言われても、思いつくアイデアが無い様子。ヨーロッパのように毎年2週間のバカンスが常識の国と異なり、正月とお盆の慌ただしい帰省程度しか経験のない日本の勤め人たち。

さて、彼はどう過ごすのだろうか

中央公論に掲載されていたエッセイ『人は「生きる意味」を決めつけがちだけど 一老人の頭の中は分らない 山田太一』より

NHKの特集番組「老人漂流社会」で、施設をたらいまわしにされた老人が、老人ホームで最後どういう治療を受けたいのかと問われ、「最後まで生き続けたい」と答えたのを目にして、山田太一は、胃瘻になるのは御免、尊厳を持って生を終えたいというのは健康な老人の勝手な思い込みで、生きる意味を決めつけてはいけないのだな、と彼自身が省みたとか。

仕事にせよ、人生にせよ、全ての歴史には終わりがある

前に進む事、階段を上る事については、数多の書籍があふれているけど、終わり方については誰も教えてはくれない

自分自身の事については、まだ終わったといえる状況には無いけれど、いづれ終わりを迎える時は来るはずで

終わり方について考えてみる事も必要なかと思った次第。

 …とはいえ、日々の忙しさに流されて何もしないと思うけど(笑)